なぜ住宅はこんなに高くなったのか? 時代を振り返る「年表」と、補助金・数値に振り回されない家づくり

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「国民の生活を守る」「景気を良くする」という言葉の裏で、いつの間にか税金や社会保険料は上がり続け、手取りが増えない時代が長く続いてきました。

選挙のたびに耳ざわりの良い公約が掲げられながら、後から真逆の負担増や頼んでもいない制度が追加される――。そんな「言ったことと違うことが起きる(言葉と行動が乖離する)」という狼少年のような構造が、この30年間の日本で繰り返されてきたのは紛れもない事実です。

まずは、私たちが歩んできた「この30年の変遷」を振り返ってみます。

【数字と事実で振り返る「日本の30年」】

① 1980年代末〜1990年代初頭(バブル崩壊と放置)

 Ο 消費税3%がスタート。「景気はすぐ戻る」という楽観論の陰で不良債権処理が先送りされ、本格的な不況へ突入。

② 1990年代後半〜2000年代(負担増とデフレの定着)

 Ο 1997年に消費税が5%へ引き上げ。派遣法改正などで雇用が不安定化し、手取りが減った国民が防衛に入ったことで長引くデフレへ。

③ 2000年代末〜2010年代(公約の撤回と増税決定)

 Ο 政権交代で「消費税は上げない」等の公約に期待が集まるも、結局は撤回され「消費税増税」が決定。政治への不信感が決定的に。

➃ 2010年代〜2020年代(消費税10%と手取りの減少)

 Ο 消費税が8%、10%へと連続引き上げ。社会保険料の段階的な値上げも重なり、現役世代の「実質手取り」が伸び悩む構造が定着。

⑤ 現在(物価高と後出しの負担増)

 Ο ウクライナ情勢や円安による光熱費・資材の高騰。防衛費や少子化対策を名目とした新たな社会保険料の上乗せなど、想定を超える負担増が続く。

その「歪み」は、いま住宅の現場にも押し寄せている
そして今、こうした社会の歪みは、私たち「家づくりの現場」にも色濃く表れています。

最近の住宅業界では、国が主導する「ZEH(ゼッチ)」や「断熱等級」といった細かい数値・基準が一気に加速しました。「高規格な家を建てれば、国から〇〇万円の補助金が出ます!」というニュースをよく耳にするかと思います。

しかし、現場で家をつくっているプロとして、ふと冷静に疑問に思うのです。

「そもそも、わざわざ複雑なルールを作って補助金で誘導するくらいなら、最初から建築に関わる税金や国民の負担を下げてくれた方が、よっぽどみんな自由に家を建てられるのではないか?」

行ったり来たりの政策でわざわざハードルを上げ、後から補助金をチラつかせるやり方は、どこか「後出し」で国民をコントロールしようとしているようにも見えてしまいます。

「そこまでのグレードは要らない層」を置き去りにする高級化

国が提示する高い数値をクリアしようとすると、どうしても建築コストは跳ね上がります。

もちろん、温かく快適な家が良いのは当たり前です。ですが、家に対する価値観や予算は人それぞれのはずです。

Ο 「そこまでの最高スペックじゃなくていいから、予算を抑えてシンプルに暮らしたい」

Ο 「地域の気候に合わせた、ちょうどいい塩梅の家で十分満足できる」

そう考えている方々まで、国のルールや基準によって「半ば強制的に高級・高価格な家を買わされる流れ」に巻き込まれてしまっています。

補助金という甘い言葉に惹かれても、結果としてそれ以上に建築本体の価格が上がってしまっては、本末転倒ではないでしょうか。

数値や国の基準に惑わされない「本当の家づくり」を

言うことが二転三転する社会だからこそ、国がコロコロ変える基準や、後出しの補助金制度だけに振り回される必要はありません。

本来、家づくりはもっと自由で、暮らす人の生活に寄り添ったものであるべきです。

100人いれば100通りの「ちょうどいい暮らし」があります。私たちは国の決めた数値や表面上のアピールだけに惑わされず、「そのご家族にとって本当に無理のない予算と、本当に必要な性能」を愚直に見極め、誠実に形にしていきます。

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